歩き遍路第10日目

2014.3.5 35352
  

<参拝寺> 67番-不動院 68番-長安寺 69番-正覚寺 70番-晃照寺 71番-宝珠院

      72番-来迎寺 73番-誓願寺 74番-観音寺

 

出発点:住吉  到達点:観音寺(74番)

朝起きてみると、天候は良くない小雪がちらついている。

出発は
8時前、むすびをお願いしたが保険所の問題があるので、作れないと断られた。

途中にJAがあるので、そこで買うと良いとアドバイスを下さった。

今までも1軒断られていたので、余り気にしなかった。

ある意味、通年営業をしていて、規模が大きくなると堅苦しくなるようだ。

出発の時、二人が心配をして何度も何度も道案内をしてくださる。

外に出てきて指指しながら案内をしてくださる。

親切な二人だった。

しかし、今までの経験では、地元の方の案内は鵜呑みにすると外れることがある。

自分なりに聞いた内容をピックアップして行動をすることにしている。

なれた道を説明されるときは、必ず抜けていることが多く地元以外では分からないことを説明してないことが多い。

旧道を行くように言われたが、しばらく旧道を歩き、幹線道路に一旦出て、バス停を確認して山に入って行った。

近道があっても、迷った時に畑の真ん中では、聞く相手もいなく立ち往生したことは、何度もある。

お寺が見えれば一番良いが見えないときは、途方にくれる。

しばらく畑の中の道を歩き、走って来た車を止めて聞いた。Y字道路に出たときは迷う。

目指すは、67番札所不動院、30分ほど登って行くと石段の上にあった。(830分)









たくさんの石仏群があった。

お参りをした後、気になる地蔵を撮影。

石段をくだり来た道の反対側に向かって登って行った。

道路は広いのだが、お寺の案内標識が無いので道に迷う。



十字路で迷った。

車を止めて聞いたが、まっすぐだと思うと女性ドライバーが言ったが、不安があったので民家に行って聞いた。

やはり間違っていた。

そのまま行くと、昨日長安寺まで3kmと標識のあった場所に出ていた。

左折すると青い貯水タンクがあるので、そこを左折して行くと聞いた。

歩き出すと、畑で働いていた女性も同じことを言ったので間違いないと確信した。

しばらく歩くとタンクがあったので、左折して行く。

道が狭くなったので不安になり、また、民家に行って聞いた。

間違いない。

この坂を下って行き、橋を右折して登って行くように聞いた。

坂を下って行くと川があり右折した。

車が止まり、先ほど聞いた民家に配達に来ていた女性が下りて来て、新聞を見たことを告げて励ましてくださった。

68番札所長安寺の境内には雪が積もっている。(927分)





山門が荒れていた。入って行くと正面の山門は別にあった。

お参りを済ませて、来た川沿いの道を抜け今度は右折をして海岸線に向って道路を下った。(952分)

下るにしたがって民家が増えてきた。

20分ほど下って行くと、左に赤い旗が見えた。

69番札所正覚寺があった。(
1014分)





民家と間違うところだった。本堂に行ったが閉まっている。

入り口には、連絡先が書いてあった。

電話をすると「今、会議中なのであとで電話して」と言われた。

歩き遍路であることを伝えると、お寺の前の家に鍵を預けているから、受け取って入ってくださいと言われた。

行って鍵を借りて本堂に入った。

珍しい顔をした仏像があったので撮った。

海岸線まで下って行き、右折をして水津方面に向う。

70番札所晃照寺へ向う。

入り口が分からず迷ってしまい、民家に入って聞いた。

かなり行き過ぎていた。

聞いた道を行くと下りがあつた。石段を下って行くとお寺はあった。(
1131分)





昔は海岸線に村があり入り口は海岸線に向いていたが、今はバイパスが山の方に出来てしまったので、

標識がないと村を通過しない以上分からない。

納経をしていたら住職が出てこられたので、しばらく佐渡88ヶ所霊場のあり方についても話をした。

石段を再び登る、息が切れる。

先ほどの村を抜けて幹線線道路に出た。

大佐渡に雪が積もり、雲が下の方にかかっていて美しい。

歩きながら数枚撮る。

次の71番札所宝珠院へ向う、山の方に登って行くと10分少しで着いた。(1143分)







お参りを済ませてから、幹線道路に出た、バイパスは工事中で通れないので、旧道を歩く。

途中海岸付近にベンチがあったので、JAで買ったパンをかじる。



じっとしていると寒いので早々に出発。

修一君から連絡があり次のお寺で待っているとのことだった。

72番札所来迎寺狭い坂道を登って行くと寺があった。(
1259分)





車は上がって行けない。

納経を済ませてきた道とは違う石段を下ると修一君が待っていた。

ここから1時間くらい歩くと島に渡れる観光地があると聞いてがんばって歩く。




赤い橋が見えて来た。(
1358分)



小さな島に橋が架かり、夏場などは難航客や海水浴を楽しむ人々で賑わうのだろう。

今は、閑散として誰もいない。

トイレも閉鎖されていた。

民宿の幾つかあるが営業はしてないようだ。

ここで、すこし荷物を修一君に預けた。

翌日の歩く距離を考え、荷物を減らした。

アイゼンも必要ないと判断しダウンジャケツと荷物からはずした。

このことは、明日からの防寒等の問題で大きな支障をきたすことになった。

出発してしばらくして奇岩の場所に来たのでしばらく写真を撮っていた。



天候は不順で先行きは心配だった。

岬を回り1時間30分くらいで水津(すいず)の73番札所誓願寺に着いた、(
1437分)

修一君は駐車場で待っていた。

二人で狭い石段を登り村の山の手に着いた。

 


途中には、東北の津波の経験から海抜表示と避難先の看板が立っていた。

私は、父親のふるさと瀬戸内海の島木ノ江を思い出した。

狭い場所に寄りそうに家が立ち並ぶ風景。環境は違っているが同じような風景があるものだと修一君に話した。

ちいさなお寺だったが、中には独特の顔立ちをした仏像があったので、苦笑いをしながら写真を撮った。

 

お寺の方だろう、石油タンクを背負って、はあはあと登って来られた。

車も台車も入らない。

ただただ石段を登るしか方法は無い。

今夜宿泊する民宿の看板が見えた。

3時、時間が早いので先に進むことにした。

この辺の海岸の岩は、妙に赤い。何か含まれているのだろうか。



しばらく立ち止まって写真を撮る。

20分くらい歩くと、大きな岩の底がくりぬかれたように岩の反対側の海水面が見える。(
1513分)



トンネル状態になっている。




海水も緑色が強くて綺麗。




また、立ち止まって写真を撮る。

水津を過ぎたあたりから気温が急激に下がってきている。



半島を回っただけでぜんぜん気候が違う。

南なので少しは暖かいのかと思っていたが予想を裏切った。

このことは、装備を減らしたことへの後悔でもあった。

かもめが近くに行っても逃げないので、かなりの至近距離で撮れる。

6kmを1時間20分かかった。

途中長いトンネルを通過。

うわさの佐渡で一番長いトンネルかと思って聞いたが、違っていた。

もっと先だと言われた。それでも1800mくらいあるので、歩くには結構時間がかかる。

しかし、トンネルが広いので、歩道も5m近くあり、不安はなかった。

地図を見た限りでは気にしなかったが、海岸線から急勾配を登って行く。

長い距離ではないが、予想外の登りは辛い。

74番札所観音寺に着いた。(
1619分)



墓地を通る横手の石段を登って行った。

古くはないが、美しい仏像があったので、自然光で撮ろうとしたが暗く、

仕方ないのでローソクの光を近づけて撮った。


シャッタースピードも手振れぎりぎりなので数枚撮っていいものを採用することにした。

ローソクの光で赤みを帯びた顔は、マリアさんを思わせるような顔立ちになった。

本日は、ここで終了。16時50分。海岸線まで出て、明日の出発点を決めた。


その後、修一君の車に乗って水津まで戻り、宿に入った。

修一君が20年前に宿泊に来た時に、おいしい饅頭が出たから楽しみにするよう言っていたが、結局は出てこなかった。

宿の女将さんにお願いして、修一君を部屋に入れて、お茶を飲みながら今後の話をした。

彼は律儀に私の様子を見ながらサポートをしてくれる。

自宅からは30km近く離れている。

相川に住んでいる。仕事場の高千は相川からもっと北にある。

申しわけない。勤務が24時間交代なので、夜勤明けは1日つきあるからと言って来てくれる。

明日は仕事なので行けないので、2日後の一番難所の峠超えには昼頃に行けると言って帰って行った。

この民宿は、漁師さんがやっているのだろう。

本格的な宿の形体をとってなく。

庶民的で良い。

食堂のある部屋に行くには、大きな神棚を祭った部屋を通る。

洗濯物や家族の生活用品がたくさんある。

風呂も一般の風呂で、一人しか入れないような湯船。

シャンプーや石鹸も家族と共用と思われる。

部屋は4畳半くらい。

テレビとポットがあるだけ、私にとっては何の不満もない。

外にあった洗濯機化してもらい洗濯をして部屋に干す室温で明日までに乾いて欲しい。

暖房は石油の温風ヒーター。

すぐに部屋は暖かくなる。

スイッチを切ると、さすがに寒い。

食事も大広間で一人。暖かいが座っていると腰が冷えてくる。

部屋に帰り、明日の準備をして就寝。

行った場所に戻るためにバスを利用しようと思うと、7時過ぎに出発しなくてはならない。

朝食を早くして欲しいと言うと、車で送るから心配しないように女将さんに言われた。

安心して眠る。

翌日の宿の心配をしなくてはいけない。

赤泊まで行きたいが、山越えがあるので難しいと判断。

女将さんに聞いたが、結局莚場あたりを聞いたが、1件だけOKだった。

最初は断られそうになった。

老人会があるので早く着いてもいない食事の用意が遅くなるといわれた。

宿泊できれば贅沢は言いませんと言ってOKをもらった。

 

「旅荘 さか」泊 夕食・ビール・朝食・むすび(宿泊費込み 8180円)


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以下 撮影者:清水修一