歩き遍路第14日目(結願の日)


2014.3.9 14693
 

<参拝寺> 1番-国分寺 2番-西報寺 3番-真楽寺 4番-大光寺 6番-宝鏡寺(結願) 

      7番-常念寺

 

出発点:国分寺(1番)   到達点:常念寺(7番)

いつもの6時起床、7時朝食そして7時40分のバスで一番札所の近くのバス停竹田橋を目指した。

南線ルートに乗る。真野・新穂経由で両津へ行く路線バス。

6kmくらいの距離にある畑の真ん中にあるようなバス停だった。

ここから、1番札所国分寺までは
2.2km。

緩やかな坂を登って行く。

途中近道らしいものもあったが、今日はのんびり行く。

地図の指示通りに行く大きくカーブしているので、たぶんショートカットはあるだろう。

さすがに国分寺だけのことはある。

大きく立派な気品のあるお寺だった。(
827分)


 



 

境内には幾つかの建物もあった。

本堂を見つけお参りをしたが鍵がかかっていた。

横手の住居と思われる建物に回り、お願いをした。

奥さんが出てこられて朱印を押してくださった。

池は凍っていた。

ここも寒い。

標高は
60mくらい。

今は田んぼになっている場所は、湿地帯で何も出来ない場所だったらしい。

人が生活をしていた場所は、ある程度の標高の高い場所だってようで、

お寺もそれなりの標高があり山の中にもある。

今回の遍路でも谷と谷を渡るようなことが多かった。

ただ、MAP案内は車での移動を想定しているので、一旦平地の幹線道路に出てから、

改めて次の谷へ入るような作りなので歩き遍路にとっては無駄が多いルート設計になっている。

国分寺は、いろいろと撮ってみたいものが多く、つい時間を食ってしまった。

呼び止める地蔵もあり順番待ちになった。


 

 

854分国分寺を出て、2番札所に向う。

途中昔の国分寺のあった遺跡跡が公園のようになっていた。



広い敷地。

勢力がすごかったことをしのばせる。

大きな坂道を下り、海岸線に近づき幹線道路の
1本山の手の道を進んだ。

結構広い。

お寺の入り口が分からないので、美容院へ入って聞いた。

この先のJAサービスセンターを左折して山を登って行くと案内された。

すぐに上り口は分かったが、吹雪になっている。




前が見えにくい時もある。

2番札所西報寺に着いた。(933分)





雪がすごく降ってくる。



風がないので昨日に比べ静寂そのもの。

気持ちが落ち着く。



958分出発。ペースが遅い。

20分ほど歩くと、真野御陵の案内看板がある。

その手前の公園に、トキの像があった。



雪の深深と降るかなで写真を撮って広島の久藤さんに送った。

近距離のトキの写真を見て問い合わせがあった。

うまくだましたと喜ぶ。

結局、私は野生のトキを見ることも写真を撮ることも出来なかった。

修一君は、何回か見たそうだ。残念。

3番札所の真楽寺に着いた。(1037分)

 

山門までに比較的新しい石仏があったがそのまま登って行った。

山門を過ぎると緑に苔むした石の道があり、輝いていた。
 

このときは、雪はやみ青空が出ていた。

本当にころころ変わる天気だ。

本堂は閉まっていたので住居に回りお願いした。

最初はぶっきらぼうな住職だったが、こちらの素性もわかり新聞に掲載された人物と分かり話がドンドン弾んだ。

修一君が追いついてきて場所の確認をしてきたので、今から
4番札所に行くと答えた。

が話が
1時間にも及び、探して戻って来た。



話は尽きなかったが行くことにした。

息子がお寺に戻って継いでくれるか、檀家の問題、
88ヶ所霊場のあり方などをいろいろ聞いた。

体育大学を出て教員をしながらお寺を守っているとのこと、多くの寺が兼業であることを言われた。

記念者写真を撮って出発した。

修一君は先に行き、
4番札所で待っている。

しばらく歩いてGPSの旗を立てるのを忘れていることに気がつき、引き返して山門の位置で旗を立てた。
1145分。

急いで
4番札所に向った。

急いで4番札所大光寺に向った。

4番札所大光寺に到着した。(1240分)

 

修一君は遅いので心配をしていた。理由を話すと笑っていた。

ここで忘れると今までの苦労が台無しだからね。と。

昨日確認をした、バス停豊田。道路のそばにある。

ここは尼僧さんと聞いていた。ご主人が亡くなられ

奥さんが修行をして住職になられたそうだ。

本堂に入り、般若心経を読み、納経をしていたら住職が出てこられた。

私の素性はご存知だった。

話をした後写真撮影を申し出たら、さすがに女性。

防止とエプロンをはずして撮影許可が出た。

  

 

  



数枚撮って出発。
境内にはおもしろい姿の狛犬がいたのでしばらく写真を撮った。(
1223分)

ここからは、昨日見た幹線道路をひたすら河原田に向って歩く。

道は広いので楽だった。

町並みが続く。

昼になったので、修一君と昼食にすることにした。

電話をするとコンビニでむすびを買って来てくれた。

せっかくなので海岸線の綺麗な場所にて車で食べた。

車の中は暖かい。

食べた後は、またもとの場所に戻してくれた。

最後の
6番札所に向って歩く。(1317分)

昔立ち寄った逸見酒造の前を通った。(1345分)

15年前のこと、今回手紙は出したがお目当ての方はいないので、

通過しようか迷ったが思い切って「奥様はいらっしゃいますか?」と聞いた。

お店におられるからと取り次いでくださった。

お店に行くと年配の方がおられた。

面識はないと思う。

最初はきょとんとしておられたが、

事情を話すと感激されたらしくお土産を持っていきなさいと「生酒」「酒かす」を下さった。

お礼に「幸紙」を出していわれを説明した。

大変喜んでくださり、早速酒蔵に貼ると言われた。

さすがに持って歩けないので修一君に電話をして車に積んでもらった。

奥さんが同乗していた。

どこかで合流をしたようだ。

再び歩き出した。

突然みぞれが降り出した。

あわててバス停の小屋に飛び込み雨装備に切り替えた。

そして雨になった。

考えてみれば今までは雪だったので、ぬれることはなかったが、雨がカッパからしみてズボンも濡れてきた。

あとが冷たくなるので雪のほうが良いと実感した。

最後の6番札所宝鏡寺に着いた。(1426分)

本堂に入り般若心経を読んでいると、若い住職夫妻が出てこられた。

さすがに住職の前で般若心経を読むのは恥ずかしいので、そのことを伝えると終わるまで、引っ込んでおられた。

終わるのを見届けて来られた。

夫妻も新聞のことは知っておられた。

やさしく丁寧な夫妻でお接待までしてくださった。

お礼もあるのだが、このお寺が本当の意味の結願になることを伝えると喜んでくださった。




3
人と夫妻の記念写真を撮り出発することにした。



本当に結願にふさわしい気持ちの良いお寺だったと修一君と喜んだ。

 

名残惜しかったがお別れを言って山門を出た。

振り返って一礼をしようとしたら二人がこちらを見ていて頭を下げられた。

幹線道路に出て振り返るとまだ、本堂に座って見送られていた。また、一礼をして

出発した。(1458分)

7番札所常念寺に着いた。(1520分)



とうとう佐渡島を
1周した。

万歳といいたい気分になる。

待っているはずの修一君がいないしばらく待って電話をするとお寺の横の道に駐車して待っていたらしい。

お寺の前で、修一君奥さんと2種類の結願記念写真を撮った。

かね長の女将さんにも電話したが、来客中で無理だった。

撮影後は、かね長に戻り私は休憩した。

風呂に入り、
630分から佐渡の親戚と慰労会をすることになっていた。

近所のお勧めの店で、修一君の姉さんや丸家の長男の娘の悦子夫妻も着てお祝いをしてくれた。

終わったという気持ちになる。

本来は、その後岩谷口に立ち寄る約束をしていたが、急用も出来ていたのと東京の娘や孫にも会いたかったので、

電話で行かないことを告げた。

宿に戻り、荷物を作り明日、宅配便で送ることにした。

 

河原田「かね長」泊  朝食(宿泊費込み 6550円)


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以下 撮影者:清水修一